「手伝って~」をホンヤクすると…

高学年の兄ちゃんたちが建てた2階建ての家(高さ2m、幅1.8m位)。それにあこがれた小1・小2男子4人組が、俺たちもつくろうぜ!と意気込んで、せっせと材木を運ぶ。柱4本は、とりあえず埋めて、立てることができた。1人の少年が、柱に梁を作ろうと元気に釘を打ち始めたけれど…釘は刺さらず変な方向に曲がってばかり。他の3人は床や椅子を作ろうとせっせと動いていて、それに気づいていない。

釘打ち少年が「全然できな~い。手伝ってよ~」とプレーリーダーを呼ぶ。「どうしたの?」と聞くと、「ここがグラグラして打てないんだ」とのこと。
「どうしたらグラグラしないかねぇ? どう思う?」と他の子に聞いてみると、「じゃぁ俺がこっち押さえとくよ!」。するとなんとか釘を打つことができた。

その後は、一度も呼ばれることはなかった。しばらくして、「出来上がったよ!見に来て!」と言うので行ってみると、壁は布になり、「靴はここで脱ぐんだよ」「この木にね、荷物をひっかけられるように、釘を打ったの」と、たくさん工夫したことを教えてくれた。最初の理想とは違うけど、こだわりの基地に仕上がったようだった。

 

さて、子どもの遊びの中に混ざっていると、大人として、子どもの遊びをどこから手伝うべきか悩む。プレーリーダー同士でも、よく振り返るポイントだ。そんな時、僕らが話すのは、“その子の本当の思いはなに?”ということ。子どもの「手伝って~」の背後には、色んな思いがある。子どもがほんとに求めているのは、全部大人がやってくれること、ではない。一緒にアイディアを考えたり、失敗にOKサインを出してくれたり、コツを教えてくれたり、誰かうまい子を助っ人に呼んできてくれたり、自分の思いに寄り添ってもらうことだったりする。自分で作りきったものには、どんなものでも愛着がわく。プレーパークでの建築は、そんな自分だけのとびっきりの基地をつくってほしいと思うのだ。

※プレーパーク新聞vol.75(2018年12月発行)に掲載のコラムを、編集のうえ転載しています。